スエルテ アルタのオリーブオイルは、農園主マヌエル侯爵の哲学と情熱によって作り上げられています。その哲学は、大きく分けて3つあります。すなわち、鮮度とストレスが味わいに直結するという哲学、オリーブオイル業界に溢れる不正とは一切関わらないことを自己証明するという哲学、美味しいものは美しくなければならないという哲学です。ここでは、これらの3つの哲学について掘り下げてご説明致します。
木にストレスがかかると味わいに出てきます。スエルテアルタ農園では、木にストレスを与えない取り組みとして木々の間隔を十分にとるようにしています。
2種の製品のうち、ピクアルと名付けられたオリーブオイルには、ピクアル種のみが使われていますが、このピクアルの若木だけを植えた農園は木々の間隔が通常よりも広めの7メートルあけられています。クパージュと名付けられたオリーブオイルにはピクアル種、ピクード種、オヒブランカ種の古木が植えられており、これらを植えた農園では、13メートルの間隔をあけています。
大変幸運なことに、スエルテ アルタ農園には広大な水をたたえるダムが隣接しており、これも木をストレスから解放する要因になっています。
新鮮な味わいがあるのは、果実の摘み取りが非常に素早く、さらに、果実摘み取り後に2時間以内に製造しているからです。
果実摘み取り直後から酸化が進むため、農園では摘み取り作業は一刻を争います。時間のかかる手摘みは行いません。機械と熟練した地元民による木の振動法で摘み取ります。写真は振動させる機械です。果実は土による汚染を防ぐため、ナイロンネット上に集められて工場に迅速に運ばれ、即座に製造されます。
工場が農園内にあるため、最も近いところからは20分、最も遠いところでも2時間以内に製造開始ができるために新鮮さを確保できるのです。
スエルテアルタ農園では、有機認証の他、2つのマークで「不正と偽装をしない」証明をしています。一つはボトルの首にあるSIQEV(シーケーヴ)シール。もう一つは、日本語ラベルにあるスペイン、アンダルシア州コルドバ、バエナ地区のDOの認定シールです。
DOバエナ認定は、貯蔵タンクのオイルを外部機関が化学分析し、第三者の8人の公式オリーブオイル鑑定士が官能鑑定評価を行い合格したオイルだけに与えられます。
ボトルの首にあるSIQEV(シーケーヴ)シールは、他社農園の果実を使わずにオイルを製造し、第三者機関を通じて品質検査結果を適宜公開するスペインのQvExtra メンバーが作る製品の証しです。賞味期限内の品質保持を保証しています。
現在、オリーブオイル業界では、どの農園でとれた果実を使って製造した製品かを隠す不正なオイルで溢れています。
スエルテ アルタ農園では、このような不正とは一切関わらないことをバエナDOに認定を受けることで証明しています。オイル貯蔵タンクが空になると、DOバエナの職員によって写真のように封印されます。この封印は、農園外のオイルが貯蔵されないようにするためのものです。
この封印もまた、本製品に使われている果実がスエルテ アルタ農園で収穫された果実のみであることを証明しています。
マヌエル侯爵は、美味しいものは美しくなければならないという哲学を持っています。
建築家である侯爵自ら、農園、農園内工場、ボトル、箱などを設計しました。収穫後、最も迅速に製造に着手するために工場は農園内に作られており、摘み取り後最短で20分、最も遠い農園からも2時間以内に製造が開始できます。
無駄の無い設計と機能的な工場は、非常に清潔で、一日に二度清掃されています。美味しいものは美しくなければならないという侯爵の哲学は、ここにも生かされています。
ボトルには存在感があると共に、割れにくい構造で酸化を防ぐための仕組みが随所に盛り込まれています。
ボトル側面は中央にわずかに出っ張りがあります。これは、ボトルが側面同士で衝突する際に、面と面ではなく線と線となり、より衝撃が緩和されるようにするためです。さらに、ボトルの首部分には、ポリプロピレン(PP) 製の栓が内蔵されています。この内蔵栓によって空気が遮断されるだけでなく、オイルが一度に出過ぎないように流れ出る量が調整されます。このボトルは、目を見張るほどオイルのキレがよくてタレにくいのも素晴らしい特徴です。
ボトルが入る箱もミリ単位で計算され、落下による破損事故が最小限となるように工夫されています。
侯爵が設計するもの全てに、洗練された機能と本質的な美が宿っているのです。